福島 フクシマ FUKUSHIMA

津波被害と原発震災に立ち向かう人々とともに

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「できれば、東京に持って行ってもらいたい」  ―中間貯蔵施設・住民説明会


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 中間貯蔵施設設置の問題について、国による住民説明会が、5月31日から6月15日まで16回の予定で開催されている。
 中間貯蔵施設とは、福島県内の除染で出た汚染土、汚染の高い焼却灰などを保管する施設。国は、双葉町・大熊町にまたがる東京電力福島第一原発周辺に設置したいとしている。また、30年以内に、県外に最終処分場をつくり、そこに搬出することを法律に明記すると、国は説明している。
 説明会の第一回、5月31日のいわき市・勿来(なこそ)会場、および第三回、6月1日の南相馬市・原町会場を取材した。
 勿来会場には約700名、原町会場には約180名が参加。勿来の会場は、第一回ということに加え、近傍に双葉町民が多数避難している仮設住宅があることもあり、会場はほぼ満杯の状態だった。
 説明会全体の時間は2時間、最初に国の側が約40分説明を行い、その後、住民がマイクをもって発言、質疑が行われた。


 ため込んだ思い吐き出す

 勿来会場の住民側の発言者は8名、原町会場では9名。単純に賛成・反対で割り切れるものではないが、中間貯蔵施設設置に賛成寄りの発言が4名、反対寄りの発言が13名という比率であった。
 反対意見の住民からは、次のような言葉が吐き出された。

 「できれば、東京に持って行ってもらいたい」
 「双葉郡の人間だけで、この災難を背負うのはおかしい。電力消費地の住民と災難を分かち合うべき」
 「みんながいらないものは、私たちもいらない」
 「同じ国民として、人権を認められてないんじゃないか」
 「全国の自治体で応分に受け入れるべき」

 原子力は国策として推し進められてきたものだ。そして、国民の大多数がそれを承認し、その恩恵を享受してきた。
 にもかかわらず、原発事故の被害は、特定の人びとに集中されている。さらに今、その災害の後始末が、またぞろ双葉町・大熊町の人びとに押し付けられようとしている。
 犠牲だけが特定の人びとに繰り返し集中される構造―そういう犠牲の構造を、住民らは告発している。
 その告発は、国に対してだけ向けられているのではない。
 「汚染物はやはり一番汚染しているところに持って行くべき。汚染を福島から出すべきではない」という意見がある。合理的にいえば、その通りだと言うしかない。しかし、どうだろうか。そういう結論を出す前に、住民らが告発にしている問題に向き合ってみる必要があるのではないか。
 特定の人びとへの犠牲の集中、そしてそれを結局、容認してしまう大多数―この構造が原子力政策を成り立たせてきた。そういう問題から、私たちは誰も自由ではなかった。
 こうしてみると、「東京へ持って行ってもらいたい」という住民の訴えは、厳しい言葉遣いだが、そこには、原子力政策を成り立たせてきた根幹にかかわる告発があり、国民全体に対する問題提起があるのではないか。私は、そう受けとめた。

 以下、勿来会場と原町会場の全発言(17名)の要旨を掲載する。〔見出しは筆者〕
 なお、国の説明や見解については、各種の報道や国・県・町などのサイトなどで見ることができるので、ここでは割愛した。



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――5月31日 午前10時~12時 いわき市・勿来市民会館・大ホール――
                                 

                                              

 できるなら東京に
 持って行ってほしい
   
双葉町・男性

 放射線の影響で、現在でも米を作れない、売れない、そういう状態が続いてますよね。そこにこういう施設ができれば、風評被害が高まって、農業ができなくなると思うんです。そういうことをどう考えるのか。
 私は、こういうもの(中間貯蔵施設)ができるのは反対です。できるならば東京に持って行ってもらいたい(会場拍手)。
 それから、土地を売って金が入っても、それに税金がかけられる。飴玉なめさせられて、後で形に取られるのと同じ。今日の説明では税について一切触れていないんです。東電からの賠償でも、私らは、いつか双葉に帰るときの「復興費」にと、貯めているわけです。それを世代が変わったときに贈与税で取られるようでは、双葉の復興なんかできないですよ。
 もっとわれわれの気持ちを考えて進めていただきたいです。



 形あるものをなくすとは
   とんでもないこと
   大熊町・男性

 ◇あらかじめ結論が決まっている
 
 まず、説明会の開催の方法に問題があると思います。
みなさん(壇上の政府官僚)は、16回もやると思っているでしょうけど、私たちから見れば、16回しかやらないのかと。だって、「一山なんぼ」で説明会をやってるようなもんですよね。やることが逆なんですよ。
 形あるものが、なくなるわけですよ。(中間貯蔵施設の)候補地になっている方にとっては。形あるものをなくすということは、とんでもないことをしてるんですよ。それなのに、一回2時間で16回、合計で高々32時間ですか。
 大熊町と双葉町の町民のところを一軒一軒回って、いま出ているような声をまずは聞くということが、なぜできないんですか?その不思議さ。
 それがなぜできないのかというと、もう結論が決まっていて、それに合わせてやっているからでしょう。やり方が間違っていますよ。
 形あるものをなくして、それを形のないもので賠償するという話でしょう。それに無理がある。

 ◇町が分断
  私のところは、原発から5キロぐらい。候補地にはならない。候補地になる所、ならない所、それから戻れるかなという所。さらに線量が高くても候補地じゃない所。それらをまとめてやろうなんていうのが、私から言えば不届き千万。答えなんて出ないですよ。
 候補地も、そうでないところも、どちらも大熊町。みんな町民ですよ。で、大熊町全体で戻ろうとしたとき、(中間貯蔵施設のところは戻れないわけで)それをどうやって説明して理解してもらうんですか?できないことをやっているなと思います。
 ◇責任から逃げるな
 管理運営の方法を、何で最後まで国が責任を持ってやらないのですか。まだ始ってもいないのに、わけもわかんない組織(「日本環境安全事業株式会社」)に責任を任せますというのは、よくある原子力政策の話と同じじゃないですか。
 雛壇にいる人たち(政府官僚)は、全員30年後まで責任を持たないとダメなんですよ。だって、私たちは、もしくはその子孫は、30年後も、ここにずっといるわけですよ。



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 なぜ大臣が来ない   大熊町・男性

 第一回の説明会だというのに、なぜ責任者たる(石原伸晃)大臣がいないのか。住民が説明を受ける場がはじめて設定されたというのに。首長や知事さんは直接説明を受けているけど、当事者であるわれわれ住民の説明会になぜ来れないのか?
 それから、一方的な情報が流されることに非常に不安を感じます。情報が操作されて、われわれに届いています。原子力の情報がわれわれのところに届くときも、これまでそういうことがありました。住民の方からも監視できるように、第三者的な機関をつくっていただきたい。不安です。




電力消費地の住民と
 災難を分かち合うべき  
大熊町・男性

 パンフレットに「30年以内に福島県外で最終処分」とあります。この文言では実現はほど遠いと思います。
 福島県は、47都道府県のひとつの県。他県の反対を受ければ、微塵もなく飛ばされてしまいます。他県の人たちは、みな反対します。だから、「福島県外で最終処分」というのは、間違った書き方だと思います。
 ではどうすればいいのか。
 この災難を双葉郡の人間だけで背負うという考えが、間違っていると思います。
東京電力の電力を利用した地域、企業、住民たちと、この災難を分かち合うという考え方で行かなければ、最終処分場は実現しません。
 ですから、福島県外で最終処分するのではなく、東京電力の電気を利用した地域で最終処分をするという考え方です。これなら、日本国民の7、8割が賛成してくれるはずです。「福島県以外」では、それに賛成する人は福島県や双葉郡の人たちだけです。
 ◇市場価格では納得しない
 土地の買い上げの方法について、市場価格と説明されていますが、市場価格では実現不可能だと思います。例えば八ッ場ダムの補償の10倍でも出ない限り、土地を手放さないと思います。今の市場価格では八ッ場ダムの10分の1以下ですから、地権者は納得いきません。



 町全体を買い上げて   大熊町・男性

 今は福島県の汚染土だけという話だけど、全国の廃棄物を集めたら、この倍以上になるのではないかと思っているんです。
 私どもは、国道6号線から西半分(6号線の東側が中間貯蔵施設の候補地)の方に住んでいます。道路一本で隔てて補償額が全然違うということになってしまいます。そうではなくて、大熊町と双葉町については、基本的に全部買い上げた方がいいのではと思います。私どもとしては西半分も買い上げてもらいたい。

 ◇住める状態ではない
 どの程度、放射線量が下がるか、帰宅できるのか、ということなんです。
 私の家の裏山は20~30マイクロシーベルト。これを2、3回除染しても、とても住めるような状況にはならないわけです。家の庭も7~8マイクロシーベルト。これが半分になるのがいつのことか。
 低線量被ばくということがあります。先だって井戸川前町長が鼻血の問題を発言して、双葉町はすぐさま反発していましたが、私は、低線量被ばくというのは実際にあると思うんですよ。鼻血が止まんなかったという子どもが私の回りにもいます。低線量被ばくについてどう対処するのかということを聞きたい。
 なおかつ大熊町全体のプログラムをどういう風にするのか。大熊町の東半分が中間貯蔵施設で帰られないとすると、その人たちは一体どこに住むのか。さらに、西半分の人たちはどうなるのか。そういう全体像を示してほしい。




 ふるさとが
 なくなっちゃうんですよ。
      分かりますか?
    大熊町・男性

 はじめての説明会ということですが、中間貯蔵施設はもうできる、つくりたいんでしょ?つくることは決定していて、青写真とか諸々のことはできあがっている。ということはつくるんでしょ?
 みなさん(壇上の政府官僚)ね、生まれ育ったふるさとが、なくなっちゃうんですよ。前に座っているみなさん、真剣に考えて下さいね。
 予定地とされているところは、NHKで朝やっているけど、里山、きれいな川が流れて、鳥がさえずり、野山に花が咲き乱れている。そういった四季折々のね、すごくこう穏やかな地域なんですよ。国の進めてきた原子力の災害で、今はこういった状態になってしまってますけど。
 いま国が前に進めて下さっていることには信頼を寄せているところなんですが、ふるさとがなくなってしまうということは、私たちがいま住んでいるというだけではないんですよ。ふるさとを当てにしがら、地方に行って働いている方、いるでしょ。そういった方が心のよりどころにして、盆正月に帰ってきて、みんなと和やかに過ごす。そういった場所がなくなっちゃうんですよ。そういったことをみなさん、真剣に考えていらっしゃいますか?
 ◇お金で解決するしかない
 説明会も大事ですけど、後は膝を交えた説明をしていただいて、じゃあ何をしてほしいんだと。結局はね、お金で解決するしかないと思うんです。正直な話。
 そうしたら、国の施設を造るわけでしょ。原発災害で土地の価値が下がりましたとかという話もあるかもしれないけど、その土地は、あくまでも個人個人の所有物です。そんなありきたりの評価額で済むような話ではございません。プラスアルファとかを出さないと、前に進まない問題だと私は思います。


 
 私たちにとっては
     本当に迷惑
    双葉町・女性

 はっきり申し上げまして、私たちにとっては迷惑なんですよ(会場拍手)。頭を下げられてもね。
 私たちが、どうして避難生活をしているのか、みなさん(壇上の政府官僚)、ご存知ですか?その上に、ふるさとがなくなるなんて。
 この間も次から次へと問題(収束作業めぐるトラブル)が起こって、やっと終わりかなあと思っていたら、中間貯蔵施設の問題が出て来ましたよ。
 それから、廃炉の問題なんか、私みたいなもんには、ぜんぜん分からないことばかりだけど、使用済燃料だとか、核のゴミだとか。これ、いつになったら解決して下さるんですか?
 交付金という話も出ていましたけど、交付金で、全国にバラバラになってしまった町民をまとめることできますか?ひとつの町としてやっていけなくなってしまったと思います。
 東京電力が来たときも、交付金が出ましたよ。でも、それで、最後はこの状態ですよ。
 ですから、私たちにとって本当に迷惑なんですよ。

 ◇戻れないなら戻れないと言え
  私たちの声を聞いていただければ嬉しいですけど、それも無駄だと思って来ました。
  半減期で(セシウム137が)半分になるにも30年だから、住めるようになるまで100年はかかりますよ。私たちはもう生きてないですよ。東京電力さんは、私たちが戻れる前提で賠償されていますけれど、私たちは、生きていないですよ。だから私は、骨になっても、もうあそこに帰ることはないと申しました。
 東電さんは、戻れるとか戻れないとかと中途半端な言葉で言わないで、戻れないならもどれないと、はっきりしていただかないといけないと思います。


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 みんながいらない物は
    私たちもいらない
    双葉町・男性

 私たちの部落は、東電(原発)から3キロという間近にあります。
 何十年、東京電力や保安院と、いろいろ話をさせていただきました。「津波対策をして下さい」と、それから「避難路をお願いします」と。何度もお話しをしてきました。
 でも、何もやってくれませんでした。そうして、この3月11日の地震津波にあったわけです。私は、3月11日の地震津波のとき、原町の病院に入院しておりまして、病院の6階から津波を見ていて、「これは東電(原発)がだめだ」って思いました。何十年って話し合ってきましたが、解決がつかなくて、こういった事故が起きているわけです。
 今日も立派な文言が一杯書いてありますが、同じことを聞かされているんです。

 ◇追い出された挙句、中間貯蔵施設かい
  先ほど来、みなさん(発言した住民)からお話があり、「いる」「いらない」と、いろいろな意見がありました。
 けれども、私たちは、帰りたくても帰れないんですよ。私らは避難者じゃなくて、追い出されたんですよ(拍手)。そういう状態で3年余りも放っておかれて、今度は中間貯蔵施設の話ですか?
 中間貯蔵施設ができたら、双葉も大熊も、町が分断されるんですよ。あなたたち(壇上の政府官僚)、自分がいま住んでいる町がこういうことになったらどうなるのか、考えたことがありますか?簡単に文字で書いてしゃべっているだけじゃないですか?私から見ると。
 こんなんでいいんですか?原子力を推進してきたのは、官僚さん、あなた方でしょ。「私はやってない」って言ったって、あなた方の先輩たちが進めてきたわけですよ。そういう中でこういった惨事が起きてしまった。それなのに、「私はやってない」って、みなさん、なんか、逃げることばかり考えていませんか?
 ◇どうしてもというなら知事のところへ
 みんながいらないものは、私たちもいらないんですよって言いたいですよ。
 どうしても福島県にって言うんだったら、失礼ですが、福島県知事、知事は、自分のふるさとにいっぱい道路つくったりしてましたよね。原発立地交付金をたっぷりもらって(会場拍手)。あっちにつくってみて下さいよ。そして、私たちが一日でも早く帰れるようにしていただきたいと思います。
 みなさんの考えを必死に受け止めていただいて、で、「みんながいらないものは私たちもいらない」です。

 
〔以上、勿来会場 8名〕



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



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――6月1日10時~12時 南相馬市・原町生涯学習センター・集会室――



 同じ国民として
 人権を認められてない   
双葉町・男性

 「浸出水は放射性物質を除去後、河川に放流」(政府配布資料)とあります。
 原発でも建屋に入る前の地下水をくみ上げて放出するのは許容されていますけど、その施設の中から出てくる水についは、放射性物質を完全に除去する技術がまだ開発されていないと思います。そういう中で、浸出水を河川に放出したら、われわれのふるさとは、ずっと汚染され続けることになるという不安があります。
 ◇住民投票はやならないのか
 (政府配布資料)で「受入是非の判断」と言っていますが、この受け入れの是非というのは誰が最終的に決めるんでしょうか?どういう方法で一人ひとりの意志を確認するんでしょうか?
 普通ならば、地区の代表である町議によって話が進められるというのが大半だと思いますが、この受け入れ問題は、一人ひとりの人生に関わる問題です。同じ世帯の中でも、父親と子ども、孫の意見が全く食い違う問題です。そういったものをどういうような形で、汲み上げるのか?町長ひとりの決断なのか、町議会の決断なのか、あるいは住民投票のように一人ひとりの意志を表明する場を設けるのでしょうか?
 ◇こんな短期間で
 一般に全国でゴミ処理施設をつくるとき、来年1月から建設を始めたいなんて、たった6カ月で着工できるというようなことがあるんでしょうか?
 全国の他の地域では、住民たちに対して、こんな短い期間でやるってことを想定すらしないのに、双葉では説明会からたった6カ月で着工という計画になっています。これは、われわれを他の一般国民とは違って、軽視しているんではないのか、基本的人権を認められてないんじゃないのか、そういう風にとらえられてもおかしくないという話なんですよ。
説明会後の取材で:結局、50年前、原発を持ってきたときと同じやり方。あのときは東京電力だったけど、今度は国が前に出て同じことをやっている。だから今、反対しないといけないと思うんです)


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 あまりの仕打ち
  ではないですか
   双葉町・男性
 
 まず、(石原伸晃)大臣の顔が見えないんですが、どうしたんですか?どういう理由でこの大事な席にこられないんですか?こういう大事な会合に大臣本人が来て、われわれ双葉町民の声を直に聞いていただきたいですよ。こういうことをやっているから、復興も遅れているんじゃないですか?
 震災と原発事故で、避難場所を9カ所も10か所も点々とし、家族はバラバラ、隣近所の人もどこにいるかわからない。こういう状況にあるんですよ、私らね。
 それなのに、私らの精神状態を全く考えず、ここに中間貯蔵施設をつくるという。これはあまりの仕打ちではないですか。双葉町民は、ああ、こうやって原発のためにチリヂリバラバラになったんだって、暖かい手を差し伸べるという姿勢がぜんぜんないじゃないですか。
 ◇ご先祖の労苦
 私は六代目です。一代目のご先祖様がこの地にわらじを脱いで早250年。ご先祖様が、来たときは、田圃も畑も宅地も何もない荒地ですよ。そこに鍬を入れて、昼も夜も寝ないで働いて、ものすごい苦労をして、築き上げた財産ですよ。それをそう簡単に手放すわけにはいかないですよ。絶対に手放すことはできません。
 双葉町は、3・11の前は、緑がきれい、水がきれい、空気がきれい、すばらしいところだったんですよ。その双葉町を忘れることはできません。必ず双葉町に戻れるよう、待っているんですよ。まあ3年や5年では戻れないでしょう。30年も50年もかかるでしょう。当然、もう息子や孫の代になっています。
 そういう風にきれいになって住める状態になったときに、中間貯蔵施設つくられていたらどうなりますか?絶対に中間貯蔵施設は反対です。いいですか、反対しますよ、どこまでも。

 ◇今すぐ最終処分場を探せ
 「30年以内に県外の最終処分場に持っていく」と言っているんですが、30年後は、私らの息子や孫の代ですね。そんなことやれないですよ。われわれの世代ができないのに、息子や孫の代にできるということはないでしょう。
 つまり、双葉町に中間貯蔵施設ができたら、これが最終処分場になってしまうんですよ。みんなこれを心配しているんです。
 「30年以内に県外へ」って言うんだったら、30年後じゃなくて今すぐ最終処分場をつくりなさいよ。
 だいたい中間貯蔵施設と最終処分場の両方をつくるなんて、経費が膨大です。私がお金にちなんだ話をする必要もありませんけど。最初から、最終処分場をひとつつくればいいんですよ。そのようにお願いいたします。



 なぜ大熊・双葉
    に持ってくる
    大熊町・女性

 中間貯蔵施設に運ばれてくるものは、泥につかまってどうのこうのっていうお話しをされましたよね(「汚染土のセシウムは土壌と結合しているので水に溶け出しにくい」という環境省の説明)、それならば、双葉・大熊町に持ってくる必要がないんじゃないですか?
 福島県の各市町村の中で処分できるのではないですか?なんで大熊町と双葉町に持ってくる必要があるのですか?

 
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 ムシロ旗を掲げてでも    大熊町・男性

 私の住んでいる生活圏は、中間貯蔵施設予定のへそです。どうにもならないところです。
 予定地の地図を見て、ガックリ来ました。
 私で四代目です。一代目は北海道で警察官を拝命、殺人犯を逮捕した際に殉職しました。
 その家族が北海道から大熊町の地に来て、殉職して命に代えたお金で、土地を得て四代にわたって農業生産に従事してきました。先祖が命に代えて得た土地を、簡単に手放せません。
 金が欲しいわけではありません。金は要らないから、元のふるさと、それを返してほしいです。中間貯蔵施設、はっきりいって迷惑です。

 ◇次の世代には
 そこで生まれ育って、遊んで、盆踊りもやって、楽しんで・・・。帰りたいですよ、ほんとに。悔しいです。
 30年後、どうなっているか、分かりますよね。たぶん私が一番先にカルシウムになっていると思います。でも、次の世代には、やはりこの汚名は残したくない。基本的には、私は、この中間貯蔵施設に反対します。
 先祖が命に代えて残した財産ですよ。国がやるというんだったら、私は、命に代えても、ムシロ旗を上げても、たたかうつもりでいます。
 ただ、今後いろんな条件が出てくると思います。その内容によっては、多少理解する考えも持ちます。そういうことを考えながら、ケンカしていただきたいと思います。
今は、反対・賛成よりも、やっぱりこのふるさとを残したいという考えです。
 


 騙されてる
  気がしてならない
     双葉町・男性

  最終処分場が決まんないうちに、中間貯蔵施設をつくることは法律で決まっていると。
  いま先輩方が、土地に対する思いを語りましたが、今度、最終処分場でもそういうことが起きるはずですよね。双葉町、福島で、これだけいろんな問題が山積みになって、なかなか進まない。これが県外に本当にできるのかということですよ。
 仕様がないから受け入れるしかないって思ってますけど、最終処分場が決まらないのに、どうして、30年以内に県外に処分するって、ちっとも理解できないですよ。その辺の説明をお願いしたい。騙されるような気がしてなりません。
 (「最終処分について技術や場所について答えられる状況にない」という環境省の回答に対して)それってちょっと矛盾してるんじゃないの。それが決まんない限り、ある程度、ほぼこういう予測なんだけど、というのが何も出ないということは、「できない」ということになるじゃないかと思うんだけど。

 ◇国は諦めるのを待っているのか
 大熊の復興というけど、何年後に復興を考えているのか、その辺がわかんない。自分たちの時代には復興はできない。子ども、孫の時代か。その孫たちが、中間貯蔵施設があって、風評被害的なものが残っているところに帰ってくるだろうか。子ども、孫が戻ってくるということはほぼ考えられない。
 中間貯蔵施設をつくって、大熊・双葉の復興って、どんな構想が立ちますか?復興と言うが、実感がない。
 子ども、孫、みんな、何の計画も立たない。ただ他に移って仕事をしているだけ。バラバラになって、そのままダラダラと生活していくだけ。それに対して何にも言ってやれない。
 自分たちも、このままもう気力がなくなって、諦めるというような。それを(国は)なんか待っているような。(復興について、国は)やっている、やっているっていってるけど、目標も何もなくて、何の目安もなくて、どうにもなんない。結局、自分たちの(人生の計画を)何も決められない。もう矛盾だらけだ。あとは何となく、疲れて、諦めていく。そんな今の状態です。もう少しなんか考えてもらわないと、もう少し答えを出してもらわないと。 納得いかない。




 最終処分は
  必要ないのでは
    大熊町・女性

 除染で出たセシウム137の半減期が30年。こういう物質を中間貯蔵施設に集めると。素人考えですが、最終処分って必要ないんじゃないですか?そういうお話がどうして出て来ないのかを教えて下さい。


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(双葉町の中間貯蔵施設予定地付近。後ろは第一原発の排気塔)



 最終処分場と
    同時並行で
    双葉町・男性

 中間貯蔵施設の場所は、3年ぐらいで決まっちゃったんですよね。だったら、最終処分場だって、国が本気になって取りかかれば、5、6年で見つけられるんじゃないかと思うんですよ。とにかくわれわれは今一番、心配しているのは、法律で30年たったら県外に移転すると言っても、30年たったら、どうなるか分からないですよね。われわれ高齢者は、もう死んでますから。
 それから、30年は置きたいというけども、その間に、減量問題とか、科学的な問題で、数値がずっと低くなっていますよね。そうしたら、20年、15年で最終処分場に運ばれるかわかんないですよ。だから、中間貯蔵施設のお話ばかりするんじゃなくて、最終処分場を同時並行で決めてもらう。国の管理の土地がありますよね、そういうのを検討しながら、最終処分場を決定してもらいたい。そうすればわれわれ非常に安心します。



事業者のフォローを   双葉町・男性
 
 ひとつは、事業者に対するフォローがほとんどないんですね。生活再建とかはあるんですが。そういうものをあわせて考えていただきたいです。
 二つ目は、国有化で心配しているのは、土地を担保に金融機関さんの方と取引させていただいているわけで、それが国有化で抹消されてしまうと、金融機関との取引ができなくなる可能性もあるわけです。
 三つ目は、なかなかこういう場で意見をいうのも大変です。そういう場合、冊子にあるお問い合わせ窓口に電話して自分の意見なり質問なりを提起してよいものなのかということです。



「全国で応分に」
   と明記すべき
    双葉町・男性

 中間貯蔵施設について賛成か反対かと言われれば、当然、反対です。避難者が、さらに辛い思いをするようなそういう施設を絶対につくってほしくないというのが本音です。
 できれば、環境省には、双葉町の環境を元に戻すような、そういう施策を今すぐにもやってほしいと思っています。
 ◇誰も信じてない30年での持ち出し
 で、もし仮につくるとなる場合、一番やっぱり心配するのが、30年以内に本当に持ち出せるのかというところです。恐らくここにいる人のほとんどが、恐らく前に座っている方(政府官僚)も、たぶん30年以内に持ち出させるなんて恐らく思っていないんじゃないかと思います。誰だっていやですからね、自分のところで受け入れるなんて。
 で、是非お願いしたいのは法律を作る条文の中に、「もし仮に、決まらなかったら、東京都で受け入れる」とか、「全国の自治体が応分に受け入れる」とか、そういうことを入れてほしい、是非そうして下さい。あるいは選挙区ごとに必ず一か所、最終処分場を作るとか。それぐらいやらないと、絶対に30年後に持ち出すということは不可能と思います。

 ◇核廃棄物の処分場の危険も
 なおかつ私が心配するのは、30年たったら、恐らくここにいる人の、私も含め、大部分の人が、亡くなっているかもしれないし、反対もできないくらいになっているかもしれない。人が住まない土地になっていて、反対する人がいない。で日本国内に核廃棄物が一杯あります。そうすると、もしかしたら、日本国内の核廃棄物の最終処分場になる可能性だってあると思います。福島県が、核廃棄物の最終処分場になる。そんな可能性もあると私は思います。
 ですから、30年以内に必ず持ち出せるように、具体的な地名を法律に入れて下さい。東京であるとか、すべての自治体であるとか。もちろんすべての自治体といっても、福島県とか、長崎とか、広島とか、原発のない沖縄とか、そういうところは、除いて考えてもいいと思います。

 ◇全原発の廃炉を条件に
 それから、町長がきているようなので、もしこれを受け入れるときには、私なんか一番感じるのは、こんなにつらい思いをさせられて、こういう思いをもう絶対に他の日本人にはしてほしくないし、できれば、世界中の人に、こんなふるさとを失うような思いをしてほしくないと思いますので、もし仮に中間貯蔵施設を受け入れるときには、交換条件として、すべての原発の廃炉、即廃炉そういうことを国に求めるというか、条件を出す、それくらいのことはしてほしいと思っています。

〔以上、原町会場 9名〕        (了)






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テーマ:「原発」は本当に必要なのか - ジャンル:政治・経済

  1. 2014/06/10(火) 17:00:00|
  2. 中間貯蔵施設
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
<<【論考】「100ミリ以下は影響なし」 ―渡邉京大教授の南相馬講演と危険なプロジェクト | ホーム | 浪江町・帰還困難区域の桜>>

コメント

出来なくとも絶対東京に持っていくべきだ!!
  1. 2014/06/10(火) 18:18:16 |
  2. URL |
  3. ダメノミックス #-
  4. [ 編集 ]

ヤフーのバナーについて

何時も敬服の念と共に愛読させて頂いています。
唯今回読もうとすると、ヤフーのバナー広告が、うるさく立ち現われて、妨害します。
どうにか成らないでしょうか?
お願いします。
  1. 2014/06/19(木) 22:07:23 |
  2. URL |
  3. 尾崎三朗 #-
  4. [ 編集 ]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2015/01/16(金) 18:01:05 |
  2. |
  3. #
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