福島 フクシマ FUKUSHIMA

津波被害と原発震災に立ち向かう人々とともに

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偽りのモニタリングポスト


mnt001.jpg



 上の写真〔7月25日撮影〕は、飯舘村小宮地区のコミュニティーセンターにあるモニタリングポスト。表示されている数値は、毎時3.381マイクログレイ。
 他方、手に持っている線量計の数値は、毎時6.27マイクロシーベルト。

 グレイは、物質が放射線を浴びて受け取ったエネルギー量で示された放射線量。シーベルトは、人体が、放射線を浴びることで受けるダメージの程度で示された放射線量。ガンマ線に関しては1グレイ=1シーベルト。

 ほんとど同じ場所で、この違いはどういうことなのか?


mnt002.jpg


文科省も誤り認める


 このモニタリングポストは、今年4月頃に文科省が設置したもの。設置直後から、住民の間では、「手持ちの線量計より低い」「文科省は数字を低く見せようとしている」と疑問と不信が広がっていた。
 ようやく今月に入って文科省は、<検出器近くに置いたバッテリーが周囲の放射線の一部を遮蔽しているために、実際より1割程度低い数値を示していた>と発表した。同型の可搬型モニタリングポスト675台(福島県内に545台、隣県に130台)が、実際より低い数値を示しているという。
 しかし、上の写真で示したように数値の違いは、1割どころではなく、誤差の範囲で片づけられる問題ではない。また、単なる計器の不具合ということでは住民も納得しない。
 そして、飯舘村では、このモニタリング結果をもとに、小宮地区は2年後の2014年度に、飯樋地区は3年後の2015年度に、長泥地区は2016年度に帰還するという計画を、菅野村長が、国や県の支持のもと、住民の危惧や批判を抑えて推し進めている。
 その判断基準とされてきた放射線量の数値そのものが過小に表示されていたということは、帰還計画の前提が揺らぐ事態だ。
 

健康被害を過小評価


 事故直後から枝野官房長官(当時)が「直ちに健康への影響はない」と繰り返し、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)の予測を国や県が公表を抑え、山下氏(当時・長崎大教授、現在は福島県放射線健康リスク管理アドバイザー、県立医大副学長)が「100ミリシーベルトまでは安全」と講演して回った。最近では県健康管理調査の検討委員会(座長は山下副学長)が事前に秘密会を開催し、秘密会の存在を口止めしていたという事実が暴露された。国や県が、意図して、原発事故の被害を小さく見せ、放射線による健康被害のリスクを過小に評価し、あるいは事実を隠そうとしていると、住民は感じている。
 モニタリングポストの問題に対しても、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの高村昇氏(長崎大教授)は、次のようなコメントを出している。
「もし空間線量が1割高くなったとしても健康に影響を及ぼすようなレベルではない」
 これが、国や県、東京電力らの放射線と健康被害にかんする一貫した姿勢だ。


低線量でも白血病リスク上昇

 
 ところで、低線量の被ばくでも、白血病の発症リスクが高まるという最新の研究が発表された。(11月8日に米専門誌に発表、共同通信配信)
 米国立がん研究所や米カリフォルニア大サンフランシスコ校の研究チームが、1986年のチェルノブイリ原発事故の除染などに関わって低線量の放射線を浴びた作業員約11万人を、2006年まで20年間にわたって追跡調査。調査対象者の被ばく線量は、ほとんどが積算で100ミリシーベルト未満。137人が白血病になり、うち79人が慢性リンパ性白血病に。統計的手法で遺伝など他の発症要因を除外した結果、白血病の発症は16%が被ばくよる影響と考えられると結論づけたという。
 山下教授らが依拠するICRP(国際放射線防護委員会)の主張を否定する調査結果が発表された。正確な検証が待たれるが、今回のモニタリングポスト問題でも示された国や県の放射線リスク評価の姿勢を曖昧にできない。(了)





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  1. 2012/11/11(日) 16:40:13|
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